我が家の愛犬は、基本的に庭の彼専用の小屋での生活が中心でしたので、室内犬のような家の中での行動が出来るような間取りを考えたことは有りませんでした。しかし、あるとき、ある方から、寒さの厳しいこの地では、元々寒さに強い犬種や地元生まれ地元育ちの犬なら良いが、保護犬でしょ?せめて、寒い時期には家に入れてあげた方が良いのでは?とアドバイスを頂きました。
確かに、生まれも育ちもどうだったか不明の保護犬の里親になったので、一理あると思い、玄関の土間に彼専用の居場所を考えてあげることにしました。日中は外で過ごしても、寒い夜や一日中雪の降る季節では、やはり可哀そうだと思い、知り合いの工務店さんに相談してみることにしました。経済的にも大げさなことは出来ないので、可能な範囲で居心地の良い場所を作ってあげたいと思いました。
我が家は、薪ストーブを使って冬の時期は暖を取っています。その熱を少し、土間の方へ回してあげれば良いと考え、ほんの少し、煙突の一部を改造して、暖かくしてあげられるように工夫しました。ひとたび、薪ストーブが燃え出すと、自分でその暖かさを感じられる土間にやってきてゆっくり過ごすことを自然に覚えて、朝まで寒さに震えることなく過ごせるようになりました。おまけに、薪ストーブの上で沸かしたお湯で、ペット用の小型の湯たんぽを作ってやり、置いてあげると大事そうに抱きかかえて、ご満悦です。
お陰で、大した大改造なしで、愛犬の冬の居場所を確保することが出来ました。今はもう、彼は虹の橋を渡って行ってしまい、お星さまになってしまいましたが、薪ストーブは今も健在で大いに活躍しています。彼のために改造した煙突も現在は既に元の通りとしてしまいました。しかし、薪ストーブを灯すたびに彼が楽しみに我が家へ来てくれているような気がして、小型の湯たんぽは、これまた、保護ネコのにゅんこに引き継がれて、冬場は毎日使われています。