細く目がウルウルし、いつもブルブル震えているようなか弱いイメージとかけ離れたチワワを保護し、我が家に家族が増えました。
これまで怖い思いをして過ごしていたせいか、初めて合った7年前、まるで「触るな!側に来るな!」と言っているかのように、小さな前歯をむき出しにして、ずっと「ウッー」と鳴いていました。
当時難病を発症し、外に出ることを嫌い引きこもりの状態だった私は、チワワに時間を費やし、ケージから出てくるまで、ご飯を食べてくれるまで気長に待つ日々でした。
その後、私の手から直接食べてくれるようになったチワワは、「お手!」「待て!」までできるようになりました。
我が家に来たとき、7歳になっていたため、素人にはしつけが難しく、男性が怖そうなチワワは、夫と息子以外の人にとてもすごい勢いで吠えてしまいます。
チワワは、すっかり我が家のアイドルです。
出合った当時、小学生だった娘が相変わらず大好きなチワワは、「守らなきゃ」という意識があるのか、帰って来た娘の後ろについて歩く姿が可愛らしく、微笑ましいです。
学校に通えなかった時期や、年頃特有の難しい時期も、チワワのご飯の世話やトイレ掃除を欠かさなかった娘のことを何も心配していませんでした。
どんな態度でも、変わらず後ろについて歩いてくるチワワが、娘にとってもたまらなく愛おしいのでしょう。
娘と同じように、我が家の男性陣も、チワワから多くの笑いと愛情をもらっています。
当初、我が家にチワワを迎え入れることにあまり乗り気ではなかった夫も、犬専用のお土産も一緒に買ってくるようになり、立派な家族の一員です。
毎日寝てばかりのチワワでも、家族が出かける朝には、きちんと玄関で見送り、「行って来るね」と頭をなでると、満足しています。
チワワを保護したおかげで、学校ではあまり教えてくれない「弱い子を守る」という大切な気持ちが息子と娘に自然に身についたことは、成長していくうえでとてもよい経験でした。
7歳のチワワが我が家に来て7年、白髪が増え目も白く足元もヨタヨタしてきたせいか、スッと立ち上がることが難しい日もあり、漏らしてしまうときがあります。
家族で見守る状況の中、別れを頭に入れておくことはわかっていても、いるだけで気持ちや気分を元気に幸せにしてくれるチワワに、いつまでもそばにいてほしいものです。